来月に開幕するサッカーのワールドカップでは、参加国数が48チームへと拡大する。この肥大化に対する不満の声は多い。だが、サッカージャーナリスト大住良之は、さらに拡大したほうがいいと考える。そこには、しっかりとした理論と、「48か国参加」という不条理への思いがこもっている。
■W杯は「2世紀目」へ
唐突な話だが、今年のワールドカップの大会ロゴを眺めながら、「そういうことか!」と腑に落ちたことがある。
アメリカを中心にメキシコとカナダを加えた3か国で開催される「FIFAワールドカップ2026」。そのロゴは、グロテスクなまでに太い「2」と「6」を縦に並べ、その中央に大会トロフィー(FIFAワールドカップ)の写真を置き、下に「FIFA」の文字。最初見たときには、これまでになくひどいものだという感想だった。
だが実は、大会を「2ケタ」の数字で表せるのは、今後百年間で今大会が最後なのである。次大会は2030年。ただ「30」と書くと、1930年大会なのか、2030年大会か、区別がつかなくなる。「26」は、百年後までひとつの大会を示すのである。
そう、ワールドカップは次大会から「2世紀目」に入る。国際サッカー連盟(FIFA)は、スペイン、ポルトガル、モロッコでの3か国で開催する大会に、「百周年記念」として、南米の3か国(ウルグアイ、アルゼンチン、パラグアイ)で1試合ずつ行うことを決めた。
開幕戦は、1930年の第1回ワールドカップの舞台となったモンテビデオ(ウルグアイ)のセンテナリオ・スタジアムである。ウルグアイの独立百周年を記念した命名だったが、4年後には「ワールドカップ百周年スタジアム」の意味も加わることになる。




















