■Jリーグのファーム化…大学サッカーの「存在意義」

 第2次世界大戦前の日本でも、同じようなことが起こっている。

 1931年に開催された明治神宮体育大会兼全日本選手権大会(つまりカップ戦)に、東帝大が1、2年生主体の「東大LB」を出場させ、1軍は直後に開幕する関東大学リーグに向けて調整に専念していたのだ。

 結局、二軍の「東大LB」は明治神宮大会で見事に優勝を飾ったのだが、明治神宮大会は「明治天皇を偲ぶ日本最高峰の大会」とされていたので2軍を出場させた東京帝大に非難が集中。東大総長が謝罪する事態にまでなった。

「日本にはリーグ戦の文化がなかった」とか、「1965年にJSLが発足されるまでリーグ戦がなかった」と言われることもあるが、実際には日本でも第二次世界大戦前からリーグ戦(関東、関西の大学リーグ)こそがトップリーグとして認識されていたのだ。

 第二次世界大戦後に実業団(社会人)チームが台頭してきた後、実業団のリーグがなかなか発足しなかったが、これは実業団の強豪が全国に点在しており、新幹線がなかった時代には全国リーグを行うのが難しかったからなのだ。

 その点、大学チームは強豪が関東と関西に集中していたので、1920年代からリーグ戦が実施できたのだ。

 そんな長い歴史と伝統を誇る大学リーグだが、今ではすっかりJリーグのファームのような存在になってしまっているのが実情。今後、どのようなリーグになっていくのか、大学サッカー関係者はどう考えているのだろうか?

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