交代時の“主役気取り”は許されず、 アディショナルタイム増大に歯止め【北中米ワールドカップにも影響は必至!サッカーの新「交代10秒ルール」】(3)の画像
スローインにも、今後はカウントダウンが適用される。サッカーはさらにスピーディーになっていく。撮影/原壮史(Sony α1使用)

 サッカーに新たなルールが追加される。選手交代の時間を短縮させるというものだ。6月開幕の2026年北中米ワールドカップにも影響を及ぼすであろう新ルールについて、サッカージャーナリスト大住良之が考察する。

■好感が持てる試合でも…

 試合を見ていて最も失望するのは、交代で退出していく選手が安っぽいヒロイズムに酔っているのを見ることだ。交代ボードが示され、自分が交代することになる。ゆっくりとメインスタンド側のタッチラインに向かって歩く。当然、テレビのカメラは彼をアップでとらえているだろう。そしてスタンドのファンからの拍手。顔を上げ、手を挙げて応える。そして交代選手と握手する。それが「スターとしての自分の最後の仕事」のように…。

 勝っているチームや、得点を挙げた選手はもちろん、リードされているチームの選手たちまで、ときにそんな行動を取るのである。「どうせこの時間は『追加』されるのだから」とでも思っているのだろうか。

 前記の「柏レイソル×FC東京」では、「安っぽいヒロイズム」もなく、選手交代で時間が浪費されている印象は受けなかった。この試合はスピーディーな攻め合いで見応えがあったが、両チームとも試合の状況にかかわらずスムーズに選手交代を行い、好感が持てた。それでも5回の交代で180秒なのである。ちなみに、この試合後半の「アディショナルタイム」は「6分間」と示され、実際には時計が「96分10秒」のときに終了のホイッスルが吹かれている。

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