サッカー日本代表が親善試合で強豪イングランドを撃破し、日本中が熱狂に包まれていた頃、ワールドカップ本大会でグループ突破を懸けて戦う第3戦の相手が決定した。欧州プレーオフの死闘を制したスウェーデンだ。不気味な堅守と鋭いカウンターを武器とする北欧の難敵に対し、日本はいかにしてその堅陣を打ち破り、勝利をもぎ取るべきなのか――。サッカージャーナリスト・後藤健生が、戦術の深部まで踏み込む最速スカウティング(対戦チーム分析)で「日本勝利のシナリオ」を解き明かす!
■とても「鉄壁とは言えない」守備
プレーオフで見せたスウェーデンの守備は、人数をかけてゴール前にふたをするものだった。
だが、ウクライナこそ無得点で終わったが、ポーランドは2ゴールを決め、さらに数多くの決定機をつくっていた。スウェーデンの守備はとても「鉄壁」とは言えないものだ。
ポーランドの得点は、どちらもサイドからサイドに振った形から生まれた。
33分の1点目は、右サイドでつないだ後、ヤクブ・キヴィオルが左に振って、受けたニコラ・ザレフスキがカットインして右足で巻いて決めたもの。55分の2点目は、右サイドのマティ・キャッシュのクロスをヤクブ・カミンスキが頭ですらして、左から飛びこんできたザレフスキの折り返しをカロル・シフィデルスキが決めたもの。
どちらも、サイドチェンジが有効だった。
つまり、人数をかけて守っていたものの、スウェーデンの守備陣はボールサイドに寄りすぎる傾向が強く、逆サイドががら空きになってしまうことがあるのだ。
また、人数がそろっていてもDFとDFの間を割られる場面も何度もあった。
日本代表の2列目では右サイドなら伊東純也と堂安律、あるいは久保建英と堂安が、左サイドなら三笘薫と中村敬斗がレーンを入れ替えるなどポジションを変えながら飛び出していく。さらに、伊東が左サイドに顔を出したり、三笘が右のタッチライン際にいたりと変幻自在である。
こうした変化のある攻撃に、スウェーデンの守備陣がどこまで耐えることができるかは疑問である。
一方、スウェーデンの武器であるギェケレシュはスピードとテクニックを兼ね備えた厄介な相手ではあるが、スコットランド戦、イングランド戦で見せた日本のDFの能力の高さを考えれば十分に止めることができるはずだ。




















