■W杯で本当に勝てるのか
アジアカップでの日本の戦いぶりは確かに素晴らしいものだった。だが、アジアの相手を圧倒したといっても、それが世界のトップに通用するかどうかは別問題だ。アジアカップでも、ヨーロッパ勢並みのフィジカル能力を持つオーストラリア相手に、あれだけ苦戦を強いられた事実は忘れてはなるまい。
“試金石”とも言うべき試合が、さっそく4月に予定されている。日本代表がアメリカに遠征して、FIFAランキング2位のアメリカと3試合を行うのだ。最近のサッカーでは、国際試合で同じ対戦相手との3連戦というのは珍しいが、世界最強の一角を相手にさまざまなことを試す良い機会になるだろう。
そして、そこで「アジアカップでできたことがどこまで通用するのか」が明らかになる。
2000年にレバノンで開かれた男子のアジアカップで日本代表は、今回の女子アジアカップと同じような圧勝劇を演じた。初戦でサウジアラビアを4対1で破った日本は、2戦目でウズベキスタンに8対1で大勝。3戦目でカタールと引き分けたものの、決勝では1対0のスコアながら再びサウジアラビアを破って優勝。
この圧勝劇で、当時のフィリップ・トルシエ監督は日本代表の攻撃力に相当な自信を持ったようだ。
翌年3月には、自らの母国であるフランスに乗り込み、ワールドカップ前回優勝国でもあるフランス相手に果敢な勝負を挑んで0対5という大敗を喫した。トルシエ監督にとっては大きな“挫折”であり、その後、チーム強化の方針転換を図らざるを得なくなった。
ニールセン監督は、アジアカップからの帰国後の記者会見で「ワールドカップ優勝の可能性」に言及したようだが、僕にはニールセン監督が当時のトルシエ監督に重なって見えてしまった。
もちろん、日本の女子代表はワールドカップ優勝経験国なのだから「優勝」が目標なのは当然のこと。だが、それがきわめて難しい目標であることも忘れてはなるまい。





















