■試合の流れを変えた選手交代

 富山戦は4-1-2-3でスタートした。守備では3-4-2-1を敷く相手の2シャドーを捕まえきれず、サイドへ展開されてウイングバックの縦突破にあう、というシーンが繰り返された。とりわけ右サイドの攻防で苦戦を強いられ、11分にCKから先制点を献上した。

 攻撃ではハイプレスの回避に苦しんだ。最終ラインから圧力を受け、パスコースを限定されたところで富山の元韓国代表MFチョン・ウヨン(36歳)に自陣でパスカットされる、という場面があった。37分に喫した2点目は、バックパスをGKバウマンがキャッチしたことにより、ペナルティエリア内で間接FKを与えたことがきっかけだった。その場面を巻き戻すと、チョン・ウヨンのパスカットに行き当たる。

 前半途中から4-1-4-1に近い立ち位置になるが、43分にもFKから失点してしまい、前半だけで3点のビハインドを背負うこととなる。前半終了の笛が鳴ると、ホームのビッグスワンにはブーイングが起こった。

 船越監督は後半開始とともに、CB舩木木翔(27歳)とFWマテウス・モラエスを投入した。マテウス・モラエスは66分に追撃のゴールを記録して期待に応えたが、試合の流れを一気に変えたのは舩木である。左CBに入ったこのレフティーが、相手の守備ブロックの間にズバズバと縦パスを通していった。

 前半のようなハイプレスが効かなくなっていた富山は、前線の選手を替えて舩木に規制をかけようとした。それでも、最終ラインからワンタッチでも縦パスを通した。アンカーを飛ばしてインサイドハーフにもズバリとつけるので、その瞬間に数人の相手選手を置き去りにできるのだった。

 後半はインサイドハーフがハーフスペースに立ち、中央で連携しながらボールを前進させ、サイドバックがタッチライン際のレーンへ出ていった。82分には右サイドバック藤原奏哉(30歳)のクロスから、途中出場の笠井佳祐(23歳)がゴールを決めたのだった。

 藤原がラストパスを出せるところでプレーしていれば、新潟の攻撃は機能していると言うことができる。後半は富山のウイングバックを自陣に押しとどめ、内容的にも相手を圧倒した。前半は4対9だったシュート数は12対14まで改善されたが、最終的に2対3で敗れてしまった。

 百年構想リーグは全18試合で争われる。一人ひとりの適性と選手同士の組合せを試しながら戦っていく段階から、どのタイミングでメンバーを固めて勝負へ挑むのか。序盤戦の黒星をいかに今後へつなげていけるかが、監督たちの腕の見せどころとなる。

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