■西洋人に侵略された中国
香港は、現在は自治や自由を奪われてまるで中華人民共和国の一部とされてしまいましたが、正式には中国の「特別行政区」となっています。しかし、今回のお話は1997年の中国返還より前の、香港が英国植民地だった時代のお話です。
19世紀に入ると、弱体化した清国に対して列強が進出を始めます。現代風に言うと、西欧諸国が中国やその周辺地域に対して「武力を背景とした一方的な現状変更」を行ったわけです。
英国は中国からさまざまなものを輸入。それに対して、輸出品がなかったため、インドなどでこしらえた麻薬の一種であるアヘンを中国に輸出。中国では麻薬中毒患者が急増しました。
今では、アメリカのトランプ政権は「中国が合成麻薬のフェンタニルを輸出している」とイチャモンをつけていますが、「一方的な現状変更」も「麻薬の輸出」も、もともとは西洋人が中国に対して仕掛けたことだったわけです。
で、清国政府が麻薬の流入を阻止しようとしたので、勃発したのが1839年のいわゆる「アヘン戦争」でした。戦争は、軍事力で上回った英国の圧勝に終わり、1842年に結ばれた南京条約で香港島が英国に割譲されることになりました。















