■アルコールと宗教の一律ではない関係

 飲酒を禁止するイスラムや仏教に対して、キリスト教は酒に対して寛容です。そもそも、キリスト教のミサではパンとワインがキリストの体と血として与えられます。中世のキリスト教の修道院ではワイン醸造が盛んに行われました。

 そして、とくにカトリックでは娯楽も重視されていて、楽しみとしてワインを飲むことも禁止されていません。

 というわけで、仏教徒の多いはずのラオスにもフランスの食文化が持ち込まれて、今でもワインショップがたくさんあったというわけです。

 イスラムでは飲酒は厳しく禁止されています。たとえば、サウジアラビアのように戒律に厳格な国ではわれわれ異教徒もいっさい酒を飲むことができません。サウジアラビア航空ではサウジアラビア上空を飛行中はアルコール飲料が中止されます(たぶん、今でもそうなんでしょう)。

 ただし、アラビア半島から遠い東南アジアとか、ヨーロッパ文化に近い地中海沿岸のトルコ、シリア、レバノンなどでは飲酒は可能で、ムスリムでも酒を飲む人がたくさんいます。

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