右サイドで縦に勝負できる右利き


 早稲田の兵藤慎剛監督は「自分のこだわりもあるが、まずは周囲の言うことに耳を傾ける素直さがある。アンダー世代の選手には、よくも悪くも自分を曲げない選手が多い」と話す。

 2年生で7ゴール4アシストという結果を残せたのは、右ワイドという同じ役割でも、相手守備の陣形に合わせたポジショニングとコース取りを兵藤のアドバイスで咀嚼した結果でもある。縦への突破のみならず、5バック気味の相手には中にしぼりながらいわゆるAゾーンにもぐって決定的な仕事をした。自らのこだわりと学びのバランスを取ったからこその結果だ。学ぶ姿勢は初の国際試合でも同じで、1試合ごとに自己分析を積み重ねた。「自分の能力値にまったく満足していないので、学べるものは学んで知識や経験を積んでいきたいです」

 右サイドを持ち場に縦で勝負できる右利き選手は少ないという解析と自負を持つ。日本代表の伊東純也ゲンク)や鹿島アントラーズ松村優太をイメージしながら、「大卒でJ1のゲームに出られるような選手」を目標にすえる。

 初の国際舞台で、ロス五輪へのチケットが他人の手中にあるものではないことを実感した。それは自分自身への励みになると同時に、アンダー世代の選手が多い早稲田の同期に与えた刺激も大きい。「4月からは3年生なので、刺激し合いながらチームとして高めていけば、自分もふくめ選手としてのチャンスが広がる。上級生としての振舞いを心がけてやりたい」
 2月にはプロのスカウトや代表スタッフら関係者の注目が集まるデンソーカップがあり、3月にはU-22日本代表の海外遠征も予定されている。ロス五輪とその先の将来に向けて、看板学部の韋駄天が走り始めた。

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