■大事な「一呼吸」

 彼自身が準決勝までのプレーを省みてあのようなプレーをしたのか、それとも監督・コーチからの指示だったのかは分からないが、直接ゴールに絡まなくてもチームに貢献できることを示せた。190センチというサイズのあるFWが前線でプレーするのだから、少なくともアジアの相手にとっては大きな脅威になる。

 もちろん、将来は自ら得点を量産するようなFWに成長してもらわないと困るのだが、ああいう形で自らのサイズという武器の生かす形を見出したのはよかった。

 トップの選手に流れの中からの得点が生まれなかったのに対して、MFは日本の得点源となった。

 決勝戦でもインサイドハーフの大関友翔が先制点を決め、アンカーの小倉がミドルシュートを2本決め、さらに佐藤のPKによる得点と、すべてMFがスコアラーとなった。

 たとえば、1点目の大関のシュート。古谷からのパスを受けた大関は、ワンタッチで打つのではなく、ボールを止めて反転してからシュートを放った。

 ゴール前でのチャンスでは、ボールを止めてしまうと相手DFに戻る時間を与えてしまうので、ワンタッチでシュートすべきだというのが従来の考え方だった。

 だが、今大会の得点場面を振り返ってみると、決勝戦での大関の得点のように一呼吸入れてからのシュートが目立った。

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