■持った瞬間「絶対パスが来るなって」

 夏の移籍騒動の影響で、スタッド・ランスで試合に出ていなかったこともあって、9月のアメリカ遠征では日本代表に選出されませんでした。

 もし、普通に移籍できていたら、あるいはチームが降格していなかったら、選ばれていたかもしれない。そう思ったこともありました。でも、先ほども言ったように、僕はそれで腐るような人間ではありません。

 ランスでプレーを再開してすぐ、10月の代表シリーズに呼んでいただきました。そして、ブラジル戦。僕たちは2点のビハインドを背負っていましたが、後半、僕のゴールで同点に追いつくことができました。

 あの得点のアシストは、ランス時代の相棒、伊東純也選手からのクロスでした。純也くんがボールを持った瞬間、「間違いなく絶対パスが来るな」と確信していました。そして、本当に完璧なクロスが来た。「これを決めなければ…」というプレッシャーはありましたが、うまく合わせることができて良かったです。

 走り込みながらのシュートだったので、体が流れてボールが浮いてしまうことだけは避けたかった。「とにかく叩きつける」ことだけを意識して打ちました。

 子どもの頃、ロナウジーニョ選手に憧れていたので、テレビで見ていたカナリア色のユニフォームのブラジル代表からゴールを決めて、しかも日本代表がブラジル代表から歴史的な初勝利を飾ることができた。なんだか、夢が現実になったような、不思議な気持ちでしたね。

 もちろん、これは親善試合なので、本番とはまったく違います。ワールドカップ本大会で、これから対戦するオランダ(FIFAランキング8位)のような強豪相手にゴールを決めて、チームを勝利に導けたら、それこそが本物。もっと最高だと思います。

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