■勝負どころは「いかに力を抜けるか」

――でも、ブラジルかモロッコと当たるより、ましかもしれません。

後藤「僕は、そういう考え方は、けっこうありだと思うな」

大住「確かに、一理あるね。今回、ノックアウトステージは最多で5試合を戦うことになる。中3日くらいで5試合しないといけなくなると、先を考えるチームにとってはラウンド32でいかに力を抜けるかというのが、けっこう勝負どころになるかもしれないんだよね」

後藤「3位抜けだと、その495通りの中で、試合間隔が長くなるスケジュールに当たるかもしれない」

大住「対戦相手としたら、グループを1位で突破しているということは、勝ってきた自信がある。3位チームとの試合でよかった、ターンオーバーして次のラウンドに臨もう、という考え方になると思うんだよね」

後藤「日本が来たら少し警戒が必要だと思うだろうけど、一度そういう緩みが出たチームが気持ちを切り替えるのってけっこう大変だから、気が抜けたまま日本と対戦してくれる可能性はあるよね。そこに賭けるのも悪くない、って気はする。グループ最終戦はまたポーランド(ロシアW杯で対戦)と当たって、またも相手に勝たせて3位で終えるとか(笑)」

大住「ただし、3位抜けになると、もしかしたら急いで移動して、1日挟むだけで試合をしないといけなくなるかもしれない」

後藤「そうそう、だから賭けだよね」

大住「グループFを3位抜けした場合、一番早くラウンド32に臨む可能性があるのは6月29日にボストンで行われるグループEの1位との試合になる。でも、3位抜けが決定するのは、27日に全グループの試合が終わってからになるから、急いで移動しなければいけなくなる」

後藤「じゃあ、先発する選手を何人か先に送り込んでおくか。一番早いのはボストンだけでしょ」

大住「そう、29日に3位が登場するのはボストンだけだね」

後藤「3位抜けするつもりなら、最終戦は捨てることになる。だったら、主力数名はボストンで待機させておけばいい。そんなことをして成功したら、世界的な話題になるだろうね(笑)」

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