■「タイトルを獲るための近道であると確信した」

 迎えた後半、試合展開を変化させたのは中川敦瑛だった。人に付く町田の守備に対し、23歳の大卒ルーキーは自らボールを持ち出すことで全体のバランスを変化させると、そこから柏の攻撃の良さである2列目の厚みが取り戻されていった。

 高い位置での攻撃の作り直しを繰り返しながらチャンスを生み出すと、その流れの中で迎えた後半18分、瀬川祐輔のクロスがオウンゴールを生み、柏がついにリードを得た。

 その後も柏はチームとしての良さを出し続け、最後には来季から正式加入の新星でありながら、最も苦しい時期となった10月にチームを支える選手となった山之内佑成をピッチへ送り出し、1-0のままタイムアップを迎えた。

 自分たちにやれることをやり遂げた柏だったが、鹿島アントラーズが横浜F・マリノスに勝利したため、逆転優勝とはならず。勝ち点1差の2位のまま幕を閉じた。それでもスタジアムは温かい拍手に包まれた。

 試合後の会見でリカルド・ロドリゲス監督は「このスタイルこそが多くの人を幸せにしながらタイトルを獲るための近道であると確信した」と今シーズンの躍進を振り返った。

 リーグ最少の5敗である一方、引き分けはリーグ最多タイの12だった。来年の上半期は、引き分けの場合はPK戦に突入する特殊なレギュレーションで行われるが、偶然にも訪れるその特別大会を課題克服の機会としつつさらに質を高め、26-27シーズンの戴冠へと歩みを進めることができるだろうか。


■試合結果

柏レイソル 1-0 町田ゼルビア

■得点者

63分 オウンゴール

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