後藤健生の「蹴球放浪記」第294回「肥前国の二都物語」の巻(2)格安の「早朝便」で佐賀空港へ、「坂の長崎、平地の佐賀」で思い出すジーコJAPAN優勝の中国アジア杯の画像
観客席とグラウンドが近いことも魅力のピーススタジアム。来季、J1チームが激突する舞台となる。撮影/中地拓也

 蹴球放浪家・後藤健生は、西日本のサッカー熱の「急成長」を感じている。その要因のひとつがスタジアムだ。長崎への取材旅行では日本酒と、新スタジアムの「素晴らしさ」に酔いしれながらも、なでしこジャパンの未来への「漠たる不安」を感じていた!

■全日空の「格安」早朝便で佐賀空港へ

 長崎市を訪れるのは4回目だったと思います。

 いつも感じることですが、長崎は坂の多い街です。スタジアムシティのバックスタンド後方にも山の上に学校があるのが見えます。

 山が海に迫って坂の多い街には必ず良い港があります。港の水深が深いので大型船が接岸できるからです。その結果、長崎は江戸時代にオランダ商館が設けられ、この街から外国の情報が入ってきました。そういえば、朝鮮海峡を挟んだ対岸の釜山(プサン)も坂が多くて、長崎と地形がよく似ています。

 今回、長崎に行くのに僕は佐賀空港行きの全日空の早朝便を利用しました。11月28日の佐賀便は約8000円という安値だったからです(使用機材はエアバスA320でした。調べてみたら翌日の佐賀便は欠航になっていました)。

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