後藤健生は前回の「放浪記」で、サッカーと川の「深~い」関係について語った。今回は、川や海と関係の深いスタジアム、そして日本代表が戦った「2度」の川中島の戦いについて筆をとる。
■「元GK兼FW」が設計したスタジアム
前回の「蹴球放浪記」では、ヨーロッパの川の風景の話から川沿いにあるスタジアムの話題になりました。
もう一つ、川沿いのスタジアムとして忘れてはならないスタジアムがありました。アトレティコ・マドリードの昔のスタジアム、ビセンテ・カルデロンです。
1966年にマドリード市内を流れるマンサナーレス川に面したガス工場跡地に建設されたスタジアムです。
特徴はメインスタンドの下を川沿いの自動車専用道路「M30」が走っていたこと。このユニークな設計をしたのは同クラブの元GK(兼FW)で、その後監督を務め、クラブの会長やスペイン・サッカー協会会長なども歴任したハビエル・バローソでした。実はバローソは有名な建築家だったのです。
ご承知の通り、このスタジアムは2017年に取り壊されて、アトレティコはエスタディオ・メトロポリターノに移りましたが、「川沿いのスタジアム」として真っ先に思い浮かんだのはビセンテ・カルデロンでした。高速道路上のメインスタンドはかなりの急傾斜で、もちろん専用スタジアムでしたから、とても試合が見やすかったのを覚えています。








