後藤健生の「蹴球放浪記」第290回「新しいパスポートを申請しなくっちゃ」の巻(1)もう使用できない「2026年1月」有効期限のパスポート、北中米W杯のために「マイナンバーカード」で申請の画像
1972年に取得した最初のパスポートの表紙(現在より縦長)。提供/後藤健生

 蹴球放浪家・後藤健生はサッカーを求めて世界中を渡り歩く。その際に、絶対に欠かせないアイテムがある。来年のワールドカップ取材のために“新しいモノ”を申請しようとしているが、初めてイングランドでサッカーを観戦したときから、日本のパスポートは大きく進化していた。

■放浪家にとっての「必須アイテム」

「放浪家」にとって必須のアイテムのひとつがパスポート(旅券)です。

 日本のパスポートは、それさえ持っていれば事前にビザ(査証)を受けていなくても190以上の国や地域に入ることができるという優れモノ。ありがたいこと、です。

 ただし、それはつまり「パスポートを持っていなければ、どこの国にも入れてもらえない」ということでもあるのです。

 僕が今持っているパスポートの裏表紙には、「日本国外務大臣」の名前で「日本国民である本旅券所持人を通路故障なく……」と、「要請文」というものが日本語と英語で印刷されています。

 つまり、「このパスポートの持ち主は間違いなく日本国民なので、最終的には日本国が責任を持ちますから入国させて、万一のときには援助してやってくれませんか」というわけです。

 ですから、パスポートは放浪家にとって「必須」なのです。

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