■「センターラインのところから打つ練習も」
林 カターレ富山の試合を分析すると、いわきFCとの試合で同じような場面があったんです。だから、選手全員に「狙えよ」と話していた。個人練習のときにセンターラインのところからシュートを打つ練習もやっていました。遊び気分でリラックスさせながらね。試合になって、実際に久保が決めてくれました。
――ちなみに、試合中にインカムで担当コーチと話をされていますが、あれはどんな話をしているんでしょうか?
林 試合の流れを10分おきに分析しているんです。その際に、上からゲーム全体を見ているコーチの意見も聞いて、状況に対応しています。10分おきに考えていることは、4つの変更を、いつどうやって、どこで実行するのかということです。
4つの変更とは「システムを変える」「選手の配置転換をする」「戦術を変える」「選手を交代する」です。「システムを変える」は最終ラインでボールを3枚で回していたのを4枚で回すようにすることです。「選手の配置転換をする」は右サイドと左サイドの選手をチェンジすること。「戦術を変える」はセンターバック(以後、CB)からボランチを経由してビルドアップをおこなっていたものを、サイドバック(以降、SB)を起点にしてビルドアップをするとか、あるいはロングボールを多用するとかですね。「選手を交代する」は、どのポジションの選手をどのタイミングで交代するのかです。
――8月16日の第26節のジュビロ磐田戦ですが、前半終了して0-2で折り返したときに、選手交代を後半早々からするのかと思っていたんですが、あの試合は、どこを変更したんですか?