
【SOMPO WEチーグ第10節 RB大宮アルディージャWOMENvs日テレ・東京ヴェルディベレーザ 2025年10月11日(土)14:03キックオフ】 撮影/原壮史(Sony α-1使用)
■「リーグ最多の得点数」暫定首位に立つベレーザ
試合を重ねるごとに塩越柚歩がチームにフィットし、高い攻撃力を発揮するようになってきたベレーザ。9月20日の千葉戦では、塩越が昨シーズンMVPの山本柚月との良好な関係性でハットトリックを達成し、27日には山本に今シーズン初ゴールが生まれてウノゼロ勝利と、攻撃を牽引する2人に数字もついてくるようになった。
2人以外にも、卓越したスキルで展開を動かす18歳の眞城美春、新エースへの道を歩む20歳の樋渡百花らも中心選手らしさを身につけつつあり、ACL出場の影響で消化試合数が1つ多いものの、10試合で29得点というリーグ最多の得点数とともに暫定首位に立っている。
しかし、まだ盤石ではない。試合の立ち上がりに、あるいは、攻めるしかなくなった状態の相手に積極的に来られると、5分ほどペースを握られてしまう、ということが多くなっている。そこを無失点で乗り越えれば、ベレーザが圧倒する時間が訪れるのだが、まだ、つけ入る隙がない強さを見せつけている、というわけではない。
この日も立ち上がりが万全ではなく、大宮のゴールキックの流れからシンプルに裏を突かれて先制点を許してしまった。
大宮はその後も裏へのパスを多用して追加点を狙うが、守備で対応するうちに少しずつベレーザがボールを持つ時間が長くなっていく。
そして20分、うまくブロックし続ける大宮に対し、右サイドの山本が左ボランチのようなイレギュラーな位置でボールを受けると、ペナルティエリア前の樋渡へ縦パス。背番号11はスムーズな反転から横にズラして間を作ると右足一閃。FWらしい華麗なシュートが決まり、同点となった。
32分には中央に入ってきた山本から塩越へとつながり、折り返しを坂部幸菜が決めて逆転する。