画像・写真:ついに帰ってきた“サッカー界の長澤まさみ”!試合はハットトリック塩越柚歩、MVP山本柚月、18歳の超新星、20歳の新エースが躍動も…【RB大宮アルディージャWOMENvs日テレ・東京ヴェルディベレーザ】激闘PHOTOギャラリー 原壮史 RB大宮アルディージャ 東京ヴェルディ Jリーグ 2025.10.15 試合を重ねるごとに塩越柚歩(写真)がチームにフィットし、高い攻撃力を発揮するようになってきたベレーザ。9月20日の千葉戦では、塩越が昨シーズンMVPの山本柚月との良好な関係性でハットトリックを達成し、27日には山本に今シーズン初ゴールが生まれてウノゼロ勝利、と、攻撃を牽引する2人に数字もついてくるようになった。(20251011)撮影/原壮史(Sony α1使用) 2人以外にも、卓越したスキルで展開を動かす18歳の眞城美春(写真)、未来のエースへの道を歩む20歳の樋渡百花らも中心選手らしさを身につけつつあり、ACL出場の影響で消化試合数が1つ多いものの、10試合で29得点というリーグ最多の得点数とともに暫定首位に立っている。(20251011)撮影/原壮史(Sony α1使用) しかし、まだ盤石ではない。試合の立ち上がりに、あるいは、攻めるしかなくなった状態の相手に積極的に来られると、5分ほどペースを握られてしまう、ということが多くなっている。そこを無失点で乗り越えればベレーザが圧倒する時間が訪れるのだが、まだ、つけ入る隙がない強さを見せつけている、というわけではない。 この日も立ち上がりが万全ではなく、大宮のゴールキックの流れからシンプルに裏を突かれて先制点を許してしまった。 (20251011)撮影/原壮史(Sony α1使用) 大宮はその後も裏へのパスを多用して追加点を狙うが、守備で対応するうちに少しずつベレーザがボールを持つ時間が長くなっていく。 そして20分、うまくブロックし続ける大宮に対し、右サイドの山本が左ボランチのようなイレギュラーな位置でボールを受けると、ペナルティエリア前の樋渡(写真右)へ縦パス。背番号11はスムーズな反転から横にズラして間を作ると右足一閃。FWらしい華麗なシュートが決まり、同点となった。 (20251011)撮影/原壮史(Sony α1使用) 32分には中央に入ってきた山本から塩越へとつながり、折り返しを坂部幸菜(写真22番)が決めて逆転。(20251011)撮影/原壮史(Sony α1使用) 攻撃を牽引する山本と塩越が1アシストずつを記録したベレーザが攻撃の質の高さを見せて前半を終えたが、後半に入ると決めきれない時間が続く。 すると69分、大宮は大島暖菜(写真)と井上綾香を投入して反撃態勢を強める。直後、中盤でのアバウトなボールの弾き合いから大宮の選手たちが一気に前への勢いを出してエリア内への進入に成功し、決定機が到来した。シュートはGKの清水美紅が弾いたものの、それに詰めたのは大島。投入直後にネットを揺らし、スコアを2ー2とした。(20251011)撮影/原壮史(Sony α1使用) ベレーザは74分に猶本光(写真)を投入。膝のテーピングが、ケガとの長い戦いを物語っていた。 2024年1月に左膝前十字靭帯を損傷した猶本は、1年後の2025年1月18日にようやく復帰を果たした(皇后杯準決勝、浦和vsINAC)。しかし、再び痛めてしまい、移籍したベレーザでは、これまでベンチ入りもかなわなかった。 「(自身も浦和にいたため)ケガの経緯も知っていますし、かなり時間がかかって、すごく苦しい思いをしていることもわかっています。なので、今回メンバーに入れられる、ゲームに使える、という手応えを得たときは嬉しかったです」(楠瀬直木監督)。 はじめは塩越よりも前の位置で樋渡と並ぶような高いポジションをとっていたが、眞城と伊藤琴音が左サイドで、山本が右サイドで、とボールの前進がサイドで行われる形になっており、なかなか中央にボールが回ってこない。 その後、猶本が1列下がるような形で右サイドの山本と絡むようになると、ベレーザの攻撃がゴール前に迫るようになっていった。持ち込んだ山本や伊藤がそのままシュートを放つ場面や、エリア内の樋渡や塩越へ通れば決勝点という場面があったものの、結局ゴールは生まれず、試合は引き分けに終わった。 2試合連続の引き分けとなり、楠瀬監督は「2分は1勝1敗よりも勝点が低い」と、優勝を目指すチームらしい言葉で悔しさを表現した。(20251011)撮影/原壮史(Sony α1使用) 勝点を失っただけでなく、内容としても、課題だった部分での2失点というもどかしいものに。 猶本の出場は、ケガからの復帰やベレーザでの初出場というめでたさだけでなく、そこの解消のためにも明るいニュースだ。 「プロフェッショナルなメンタルを持った猶本が復帰してくれるのは、このチームにとって大きいこと」と楠瀬監督は期待する。 (20251011)撮影/原壮史(Sony α1使用) 猶本は喜びではなく「どうしても勝ちたかった」「すごく不完全燃焼」と悔しさのコメントを残した。塩越が試合を重ねながらチームにフィットしたように、ベレーザはここから猶本とともに新しい勝負強さを備えていくことになるのだろう。(20251011)撮影/原壮史(Sony α1使用) 写真の記事へ戻る