
■「ライン」から「ゾーン」への変更
2025年9月27日、明治安田J1リーグ第32節、ガンバ大阪対アルビレックス新潟戦がパナソニックスタジアム吹田で行われた。
試合は、4ー2でG大阪が勝利した。G大阪も新潟も、ともにシステムは「1-4-2-3-1」でミラーゲームの様相を呈す。しかし、システムは同じだけれども、選手個々のスキルの差は明らかである。新潟にしてみれば、そうした差異をチームの連携でもって打ち破りたい。一方のG大阪は、ディフェンス(以下、DF)には人数をかけて守って、攻撃時にはカウンターでもって、最終ラインが不安定な新潟の守備網を突破したい。
4連勝のG大阪と12試合勝ちから遠ざかっている新潟。G大阪は、AFCチャンピオンズリーグ2グループFでラーチャブリーと10月2日に対戦する。新潟戦をどんなメンバーで組んでくるのかを見ていると、ほぼベストメンバーで立ち向かってきた。かたや新潟は、第31節の名古屋グランパス戦から奥村仁だけを変更してきた。助っ人のマテウス・モラエスとブーダは、ベンチスタートとなる。
入江徹監督が就任した当初は、守備からチームを作り直そうとしていた。4バックでのラインディフェンスを採用している。
最終ラインを統一して、オフサイドを取りに行くやり方である。実際に、何度か相手を守備の網に囲い込むことができた。しかし、ラインコントロールがそろわずに、DFの背後を取られて失点する機会が増えていった。しばらくしたら、ラインディフェンスをやめてゾーンディフェンスで守るやり方に変わっていた。