■ホームで跳ね上がる「ドロー率」
5位のFC町田ゼルビアも、出場停止の影響を受けそうだ。町田は今節のファジアーノ岡山戦で、前寛之を欠くのだ。
今季アビスパ福岡から加わった前寛之は、すぐに主力としてフィット。リーグ戦でほぼ先発出場してきた。
注目すべきは、その影響力だ。前寛之は第9節から3試合連続でメンバーから外れているのだが、ここで町田は1分2敗。さらに続く第12節、前がベンチに戻りながらも交代でわずか3分間の出場にとどまった湘南ベルマーレ戦も、町田は落としているのだ。
前寛之はその後、戦列に復帰。先発を続けて、チームの復調に貢献してきた。
その心強いボランチ不在に加えて気になるのが、このカードのドロー率の高さだ。通算戦績は、どちらから見ても5勝9分5敗。この時点で引き分けの多さに驚くが、今回対戦する町田のホームでは、町田から見て2勝6分1敗と、ドローの確率は67%にまで跳ね上がる。
黒田剛監督が就任して旋風を巻き起こしつつ、町田がJ1初昇格を決めた2023年も、町田のホームで引き分けた。ともに指揮官が変わらぬまま迎えた今シーズン前半のJ1での初顔合わせも引き分けに終わった。
町田の主力不在と岡山との相性を鑑みるに、ドロー決着が妥当だろう。
記事の後半では、やはり出場停止が与える影響を、残留争いにあてはめてみる。