
■U-20日本代表MF齋藤俊輔が圧巻の一撃!!
【J2リーグ第29節 9月13日 18時00分キックオフ 仙台 1ー1 水戸 ユアテックスタジアム仙台】
勝ちきれない。
J2リーグ29節が9月13、14、15日に開催され、首位の水戸ホーリーホックは13日、6位のベガルタ仙台のホームに乗り込んだ。
リーグ戦の優勝や自動昇格の目安となる勝点は、試合数の倍と言われる。水戸は25節の時点で勝点51を稼ぎ、この条件を満たしていた。ところが、26節のジュビロ磐田戦に1対3で敗れ、27節はサガン鳥栖と、28節はレノファ山口FCと引分けた。3試合連続で、勝利から遠ざかっている。
仙台戦を前にした勝点は「53」で、自動昇格の目安に届いていない。2位のジェフユナイテッド千葉、3位のV・ファーレン長崎との勝点差は、わずかに「2」である。2週間のインターバルを経て再開されたこの日は、勝点6差で追いかけてくる仙台を突き放すためにも、アウェイで勝利が求められる一戦である。
水戸は夏の移籍市場で、FW寺沼星文がJ1の東京ヴェルディへ移籍した。チームトップの13ゴールを記録しているFW渡邉新太のパートナーを誰にするのかが、ここ数試合のテーマとなっている。森直樹監督はサイドハーフが主戦場のMF齋藤俊輔を、2試合連続で2トップの一角に置いた。
この選手起用が、17分の先制点を呼び込む。
左SB大森渚生が縦へロングパスを入れると、渡邉が相手CBを背にしながら足元に収める。齋藤がサポートしてパスを受けると、圧巻のクオリティを発揮する。
ゴールに背を向けてパスを受けた瞬間、彼は3人の相手選手に囲まれていた。そのなかで素早く前を向き、重心の移動で密集をすり抜け、ペナルティエリア内へ侵入して右足を振り抜く。ゴール右上へ蹴り込んで見せた。
シーズン7ゴール目となる先制点を決めた齋藤は、9月下旬開幕のU―20ワールドカップのメンバーに選ばれた。世界の舞台での活躍が期待される20歳が、月間ベストゴールも狙える一撃でチームに先制点をもたらした。