■プレミアで波紋を呼んだ「海外シリーズ」
2008年2月にイングランドのプレミアリーグ20クラブが発表した「合意」は、大きな波紋を呼んだ。現在のJリーグと同様、20クラブ、全38節で争われているプレミアリーグ。それに「もう1節」加え、10試合を2試合ずつ組にして、土曜日と日曜日に世界各地の5都市で開催するというのだ。その5都市は入札によって、すなわち「開催権料」の高い都市に決める。
この「海外シリーズ」をシーズンの半ば、1月に開催し、プレミアリーグは「全39節」で優勝を争う。スタートは南アフリカで開催されるワールドカップ後の2010/11シーズンで、2011年1月がその「海外シリーズ」の最初となる―。
メディア、サポーターだけでなく、リーグの内部からも痛烈な批判を浴び、一笑に付された形であっという間に取り下げられた「合意」だったが、当時すでに放映権収入で世界最高の収益を上げていたプレミアリーグが、さらに収益を伸ばすべく「世界戦略」を模索していることは明らかだった。









