■木村和司「伝説のFK」の韓国戦でも
もっとも、アルシャリフ主審の試合で日本代表がいつも勝っていたわけではありません。
1987年10月のソウル・オリンピック予選の最終戦。東京・国立競技場で行われた中国戦の主審もアルシャリフでした。アウェーで勝利していた日本は引き分けでも20年ぶりのオリンピック出場が決まるはずでしたが、0対2で敗れてしまいました。
そのアウェーでの中国戦は広州で行われ、しっかり守った日本は原博実のヘディングシュートで1対0で勝利していましたが、この試合の主審はシンガポールのメイディン・ビン・シンガーで、彼も日本代表の重要な試合で何度も笛を吹いていた審判でした。
たとえば、1985年10月のメキシコ・ワールドカップ最終予選の韓国戦(国立競技場)。日本は1対2で敗れましたが、あの、木村和司の「伝説のFK」の試合です。