後藤健生の「蹴球放浪記」第279回「水原のスタジアムでリベンジを期したものの……」の巻(1)堂安律が躍動した「U-20W杯」のメイン会場を再訪、苦手克服を誓うも「不思議な導線」に拍子抜けの画像
これをもらうのに大苦労。2017年のU-20ワールドカップのADカード。提供/後藤健生

 サッカー選手やチームには、なぜか勝てない「鬼門」とも言うべきスタジアムがある。蹴球放浪家・後藤健生にも、それはあるという。歴戦のツワモノが苦手とする「3大鬼門」とは?

■E-1選手権で「再び」韓国へ

 7月にE-1選手権のために韓国に行ったときの話です。

 女子の試合は水原(スウォン)のワールドカップ・スタジアムがメイン会場でしたが、記者席までの導線はとても不思議なものでした。

 スタジアムの正面、メインスタンド側中央に大きな入り口がありますが、これは役員やVIPたちの入り口です。記者やカメラマンはその右側の外階段を通って3階まで行かなければいけません。3階まで昇るとそこはコンコースで、中央の建物まで行ってドアを開けると受付があります。そして、今度はエレベーターで1階まで降りるのです。

 1階に記者控室や記者会見場などがあって、弁当を食べ終わったら、試合を見るためにスタンドに行ために、さっき降りてきたのと同じエレベーターに乗って今度は5階まで行くのです。

 帰りは逆コースで5階 → 1階 → 3階から出て階段を降りるわけです(記者会見はパスして、そのまま3階から帰ってもいいんですが)。

 階段を避けて、スロープ状の斜面を昇って3階まで行くこともできますが、これはかなりの距離があります。

 どう考えても、不自然です。1階のどこかに入り口と受付があれば、わざわざ3階まで外階段を昇る必要はないのですから……。

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