■FIFAの「愚策」が魅力を損なう!

 19世紀の後半に創られたサッカー(アソシエーション・フットボール)という新しいスポーツは、資本主義や工業化という社会の変化にともなって世界中に広まり(ヨーロッパ大陸でサッカーを普及させたのは、近代化を推し進めた階層の人々だった)、世界で最も人気のあるスポーツとなった。僕の最初の著書のタイトル『サッカーの世紀』というのは、そういう意味なのである。

 だが、そのサッカーというスポーツは21世紀以降もずっと世界最大のスポーツであり続けられるのか? それは誰にも分らない。

 FIFAが金儲けのためにさまざまな愚策を思いついて(クラブ・ワールドカップとか、ワールドカップの参加国数を拡大するとか……)、サッカーというスポーツの魅力を損なってしまっているし、また、あまりにフィジカル能力に偏ったサッカーが横行することも、サッカーの魅力を失わせるかもしれない。

 そもそも、若い世代の人たちにとっては「90分」という時間が長すぎるのではないかとも言われている(あらゆる競技で、競技時間を短くしようとする方向に動いていることは、前回のコラムでもちょっと触れた)。

 21世紀を通じて、サッカーという文化を維持するためには、それをより魅力的にしていく工夫が必要だ。プレーが中断する時間を少なくすることも不可欠なことだと思うのである。

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