
まるで漫画の世界から飛び出したような“南葛キャプテン”の劇的オーバーヘッド弾が生まれ、大きな話題を集めた。
7月19日に行われた関東リーグ1部の第11節で、南葛SCがジョイフル本田つくばFCと対戦した。試合は激しい点の取り合いとなり、前半を終えて3-3というスコア。だが、後半は得点が生まれないまま、試合終盤を迎えた。そこで宙を舞ったのが、南葛SCのキャプテンを務める大前元紀だった。
流通経済大柏高校時代に総体、全日本ユース、選手権と3大会すべてで得点王に輝いた大前は、清水エスパルスや大宮アルディージャなどで活躍し、J1通算52得点、J2通算59得点を記録した後、2023年から地域リーグの南葛SCでプレーしている。現在35歳だが、その得点感覚は錆びついていなかった。
この日、後半34分からピッチに立った大前は、3-3で迎えた後半アディショナルタイム1分、右サイドからのクロスボールに反応する。そしてペナルティエリア内で複数のDFに囲まれながらもバックステップから逆さまにジャンプ。空中で右足を合わせて地面に叩き付ける華麗なオーバーヘッド弾をゴールに叩き込んだ。
試合は4−3で終了。世界的な人気を誇るサッカー漫画の金字塔『キャプテン翼』の原作者である高橋陽一氏がオーナーを務める南葛SCで生まれた、主人公・大空翼の得意技のオーバーヘッドによる劇的弾に、ホームの奥戸総合スポーツセンター陸上競技場のファンは大盛り上がりだった。