■奮闘した守備陣

 ジャーメインの1点を守り切るべく、守備陣も奮闘する。前半こそボール支配率が五分五分で、シュート数も相手が4本、日本が3本と内容的にも互角だったが、後半はまさに防戦一方の展開。そこで今大会でデビューした安藤智哉(福岡)が191センチの長身を生かして制空権を制圧した。荒木隼人(広島)とともにクロスを跳ね返し続け、ゴールを死守する。
 そして、右ウイングバック(WB)に陣取った望月ヘンリー海輝(町田)もチームメートのナ・サンホ、後半途中から出てきたムン・ソンミン(FCソウル)という2人のキーマンを徹底的に阻止。自身が代表初ゴールを挙げた中国戦では裏を突かれるミスも何度か散見されたが、そこから見事なリカバリーを見せて、異彩を放った。
 そこに絶対的守護神・大迫敬介(広島)もスーパーセーブという形で貢献したのだから、森保一監督も熱いものを感じたに違いない。特に後半39分のイ・ホジェ(浦項)のジャンピングボレーを横っ飛びで阻止したシーンなどは、「シュートストップが武器」と自ら言い切る彼らしさが如実に出ていた。
(取材・文/元川悦子)
【「その2」に続く】

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