【2025年J2「第22節」V・ファーレン長崎VS大分トリニータ「徹底分析」】長崎、GK後藤雅明からロングカウンター発動、DF米田隼也が決勝点 元日本代表・山口蛍が存在感発揮も…MF増山朝陽が移籍【戸塚啓のJ2のミカタ】(2)の画像
存在感を見せつけるV・ファーレン長崎のキャプテン・山口蛍  撮影/中地拓也
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■GKのフィードからカウンターを発動し…

【J2リーグ第22節 7月5日 18時03分キックオフ 長崎 1ー0 大分 PEACE STADIUM Connected by SoftBank】

 J2の後半戦序盤は予測不能だ。第22節が7月5、6日に開催され、前線までの2位から5位のチームがすべて敗戦を喫した。2位のベガルタ仙台は、ホームで下位のカターレ富山に敗れた。前半戦首位ターンのジェフユナイテッド千葉は、サガン鳥栖に敗れて3連敗の7戦勝利なしで、4位まで順位を下げている。

  RB大宮アルディージャはホームでいわきFCに逆転負けを喫し、6戦勝利がない。順位こそ3位だが、勝点獲得ペースが落ちている。7戦負けなしだった5位の徳島ヴォルティスも、藤枝MYFCに敗れた。

 そうしたなかで、高木琢也新監督を迎えた7位のV・ファーレン長崎は勝利をつかんだ。ホームで大分トリニータを1対0で退けたのだ。

 0対0で後半を迎えると、高木監督はボランチ松本天夢を下げてMF安部大晴を投入する。背番号6は中盤でボールの落ち着きどころとなりながら、1トップのFWフアンマ・デルガドへ鋭い縦パスを通すなどして、試合の主導権を引き寄せる要因となった。

 大分が59分にMF野村直輝を投入すると、長崎陣内での攻防が長くなる。64分には左サイドから崩され、野村に決定的なシュートを許した。

 それでも、長崎は74分に先制する。相手CKのボールを処理したGK後藤雅明が、すぐにMFマテウス・ジェズスへフィードする。ロングカウンターが発動し、2対2のシチュエーションとなる。ゴール前まで持ち込んだマテウス・ジェズスからMF笠柳翼がパスを受け、左足を振り抜く。この一撃は相手GKにセーブされたものの、こぼれ球をDF米田隼也がプッシュした。米田は高木体制で2得点1アシストと、はっきりとした数字を残している。

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