【2025年J2「第21節】ジュビロ磐田VSベガルタ仙台「徹底分析」】仙台はキャプテンが3つポジションを務める献身性を見せて…ATに待っていた交代選手2人の躍動「決勝ゴール」【戸塚啓のJ2のミカタ】(2)の画像
3つのポジションを務めチームを支えたベガルタ仙台・郷家友太  撮影/中地拓也
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■選手交代で郷家が3つのポジションを

【J2リーグ第21節 6月28日 19時33分キックオフ 磐田 0ー1 仙台 ヤマハスタジアム

 J1自動昇格圏をうかがう上位対決を、ベガルタ仙台が制した。

 J2リーグ第21節が6月28日に行なわれ、4位の仙台は6位のジュビロ磐田と激突した。

 前半を0対0で折り返した仙台は、後半開始とともに最初の交代カードを切る。左MFのオナイウ情滋を下げ、DF真瀬拓海を投入したのだ。DF登録ながらMFでも起用される真瀬は、右サイドのMFに入る。前半は右MFだった郷家友太が、左MFへスライドした。

 真瀬の投入で、仙台の攻撃には勢いが生まれた。後半開始早々の49分、中央のレーンに入ってきた真瀬が左SB石尾陸登からのパスをワンタッチでさばき、ゴール前へポジションを取っていた郷家が右足でシュートへ持ち込んだ。真瀬の攻撃力と、郷家のフィニッシャーとしての資質が、結びついた場面である。

 森山監督は68分に2枚替えを行ない、81分にはボランチの武田英寿を下げてMF相良竜之介を投入する。3月末の7節を最後に戦列から離れていた相良が、得意とする2列目左サイドに入る。郷家が左サイドから右サイドへスライドした。

 さらに84分、右SB奥山政幸が退いてFW中田有祐が送り込まれる。中田は2トップの一角に入り、FW荒木駿太が最前線から2列目右サイドへポジションを下げる。それに伴って、郷家が右ボランチへポジションを変えた。

 後半の選手交代に伴って、仙台は複数の選手がポジションを変えた。そのなかでも、郷家は右サイドハーフ、左サイドハーフ、ボランチと、3つのポジションを担った。キャプテンを務める彼の献身性は、最終盤のドラマに結びついていく。

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