【2025年J2「第21節】ジュビロ磐田VSベガルタ仙台「徹底分析」】仙台はいつも以上にソリッドな守備…磐田の武器である両サイドを封じる戦略【戸塚啓のJ2のミカタ】(1)の画像
磐田戦に守備を重視して臨んだベガルタ仙台・森山佳郎監督  撮影/中地拓也

■アウェイ最多勝点の仙台とホーム得意の磐田が激突

【J2リーグ第21節 6月28日 19時33分キックオフ 磐田 0ー1 仙台 ヤマハスタジアム

 混戦模様に拍車がかかっている。 

 J2リーグ第21節が6月28日に一斉開催され、4位のベガルタ仙台は6位のジュビロ磐田とのアウェイゲームに臨んだ。

 仙台は勝点37で、磐田は勝点35である。結果次第で順位が入れ替わるのはもちろんだが、目前の一戦に勝つことで自分たちは勝点をつかみ、ライバルに勝点を与えないことになる。どちらにとっても負けられない上位対決だ。

 仙台はアウェイでリーグ最多の勝点を稼いでいる。一方の磐田は、ホームでリーグ3位の勝点をゲットしている。さらに言えば、どちらも先制した試合は負けなしだ。自分たちの得意なシチュエーションで、先行できるかどうかがこの試合のポイントである。

 仙台の森山佳郎監督は、DF奥山政幸を右SBに指名した。リーグ2位のアシストを記録しているDF真瀬拓海ではなく奥山を起用したのは、磐田の左ウイングに入るFW倍井謙を意識したものだっただろう。右のジョルディ・クルークスと左の倍井を抑えることは、磐田対策の最重要事項だからだ。

 さらにはダブルボランチの組合せを、松井蓮之と武田英寿の組合せにした。森山監督はボランチでもっともプレータイムの長い鎌田大夢をベンチスタートとし、松井をスタメンで起用した。松井も鎌田もボールを動かすことに長けるが、デュエルでより力を発揮するのは鎌田よりサイズのある松井だ。磐田がここ8戦無敗ということも含めて、森山監督はいつも以上にソリッドな守備を構築しようとしたのだろう。

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