■ゴールを「脅かした」カウンター
このインテル戦での浦和の戦いは、確かに「大健闘」なのだろう。ルーズボールの奪い合いでは、ほとんどの場面でインテルの選手が勝利。90分を通じたポゼッションでもインテルは66%を記録(浦和は23%)。その他、パス回数などあらゆる数字でインテルが浦和を大きく上回った。
もし、前半11分の渡邊のゴールがなかったら「守備一辺倒」の恥ずべき試合になってしまったかもしれないが、選手個々の力の差があって一方的に攻撃を受ける状況が続いたものの、組織でも個々の選手の激しい当たりでも、浦和は守備のタフさを示すことができた。
しかも、先制ゴールを決め、さらに後半にもインテルが前がかりになった隙をついて、何度かカウンターを発動してインテルのゴールを脅かす場面も作り、「守備一辺倒」ではないところも示せた。
スタジアム中に轟いた浦和サポーターのチャントとともに、この試合を見た世界中の人たちにポジティブな印象を残したことは確かだろう。