■まだまだ疑問符が残る「A代表」の攻撃力

 森保一監督が率いるA代表は海外クラブで活躍している選手も多く、クラブでシーズン2ケタ得点を決めている選手が何人もいる。おかげで、日本代表はこれまでの最終予選の9試合で24ゴールを記録。日本代表の得点力不足という問題はようやく解決されたかのように見える。

 だが、先日のオーストラリア戦では、やはり試合を完全にコントロールしながら決定機をあまり作れず、終了間際の失点で最終予選初の黒星を喫した。

 代表経験の少ない選手を数多く先発させたのだから、オーストラリア相手にあれだけの試合ができたことは確かに評価すべきだ。だが、ボールは握っているのに点が取れない、決定機の数が少なすぎる……。U-20日本代表やU-17日本代表と同じような試合になってしまったのだ。

 たしかに、6月5日のオーストラリア戦は「育成世代」の延長のようなメンバーだったかもしれないが……。

 だが、最終予選では大量点を奪って勝利する試合が多かったものの、オーストラリア、サウジアラビアとの4試合に限ってみると結果は1勝2分1敗。得点はサウジアラビアとのアウェーゲームでの2ゴールと埼スタでのオーストラリア戦でのオウンゴールだけ。

 つまり、A代表の攻撃力にも、まだまだ疑問符は残るのである。

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