■とても好ましく見えた「両チーム」の姿勢
関東大学リーグの2試合を見た後、夜は関東リーグ1部の南葛SC対東京23FCの試合を観戦に行った。そこには、まったくの別世界が広がっていた。
風間八宏監督が昨シーズンから指導している南葛SC。パスがつながるのはもちろん、攻撃のスピードもあるし、強引な突破力も、シュート力もあり、前半のうちに2点を奪ってリードして折り返し、後半は相手に合わせて3バックに変更してスタートした。
マークをつかみやすくしたのだろうが、かえって相手を引っ張り込んでしまったようで、東京23FCが攻撃を仕掛け続ける。それでも耐え続けた南葛SCは、80分にロングカウンターから3点目を奪い、「これで勝負あり」と誰もが思った。
ところが、後半のアディショナルタイムに入って、東京23FCが立て続けに2ゴールを決めて、最後までハラハラドキドキの展開が続いた。最高のエンターテインメントだった。
ボールを持ったら前に運ぶ。強引にでも相手ゴールに迫る。守備面でのミスには拘泥せずに、常に前を向いて戦う……。
もちろん、守備を安定させなければ、関東リーグでのタイトルとか、JFL昇格は難しいかもしれない。だが、なにかモヤモヤするものを抱えていた僕にとって両者の攻撃的姿勢がとても好ましいものに見えたのだった……。