
■「帰ってきた」新DFリーダー
ベルギー1部ユニオン・サン・ジロワーズに所属する町田浩樹(28)が、サッカー日本代表に帰ってきた。
ケガの影響で、日本が北中米ワールドカップ出場を決めた3月シリーズには招集されなかったものの、町田はその後、ベルギーで“大仕事”をやってのけた。
現地5月25日に行われたベルギー1部リーグ上位プレーオフ最終節で、3−1でKAAヘントを下し、チームに90年ぶりとなる「リーグ制覇」をもたらしたのだ。
ヘントとの一戦では、デザインされたフリーキックからゴール前に迫ると、190センチの長身を投げ出す豪快ダイビングヘッド。ボールは惜しくもポストに嫌われたが、ダメ押しとなる3点目は、町田のスローインから生まれた。町田が振り返る。
「ワンシーズン通して、スローインにもセットプレーにもこだわってやって来たので、その流れの中で点を取れたのは、本当に良かったですね。準備してきた“攻撃のバリエーション”を完璧に遂行できました」
そのユニオンだが、実は昨年も、大快挙を成し遂げている。110年ぶりにタイトルを獲得したのだ。カップ戦での優勝はクラブ史上初めてのことだった。
『サッカー批評』による当時のインタビューで町田は「みんなで歴史を塗り替えた」と語っており、地元はお祭り騒ぎになったという。
そして、今年は「4度目の正直」(プレーオフで優勝を逃すこと3回)のリーグ優勝。2年連続の優勝は、あまりにも順風満帆すぎるかもしれない。