
■水戸がクラブ最多タイの5連勝で4位に浮上
【J2リーグ第18節 5月31日 14時03分キックオフ 水戸 3ー0 長崎 ケーズデンキスタジアム水戸】
シーズン開幕前はクローズアップされていなかったクラブが、J1昇格争いで明確な存在感を発揮している。
水戸ホーリーホックだ。
J2リーグ第18節が5月31日、6月1日に行なわれ、前節終了時点で5位の水戸が同8位のV・ファーレン長崎と対戦した。水戸は勝点29、長崎は勝点27の上位対決である。
昨シーズンの水戸は11勝11分16敗で15位にとどまったが、森直樹監督の就任後は8勝6分10敗と五分に近い成績を残した。今シーズンはGK西川幸之介、左CB大森渚生、右CB飯田貴敬、FW渡邉新太、FW奥田晃也ら、J1、J2の他クラブから戦力アップにつながるタレントを補強した。
さらにはJ3のアスルクラロ沼津で9得点3アシストをマークしたMF津久井匠海、大学時代に練習参加したCB鷹啄トラビスをJFLのFCティアモ枚方から迎え入れた。彼ら新戦力がスタメンを確保し、ボールを保持しながらチャンスを作り出すスタイルに磨きがかかっているのだ。
この試合では前半10分までに3ゴールを奪った。GK西川のビルドアップ時の配球、FW渡邉の決定力がスコアに結びついたのだが、上位対決で優位に立った理由はもうひとつある。
長崎の最前節に立つマテウス・ジェズスへの徹底したマークだ。MF登録だが3-4-2-1の頂点に立つブラジル人アタッカーを、水戸はCB鷹啄を中心に厳しくチェックする。前を向かせないことを徹底した。6分に記録された2点目は、センターサークル付近で鷹啄がマテウスとのデュエルに挑み、ボールを保持させなかったことをきっかけとする。渡邉がスペースと時間を与えられ、ブロックの間で起点を作っていたのとは対照的だった。