
5月21日の浦和レッズ戦を2-2のドローで終え、16試合終了時点で勝ち点25の7位という状況になった川崎フロンターレ。試合消化数が3位・京都サンガや4位・浦和よりも2つ少ないため、まだまだ上位浮上は狙えるが、5月の連戦ラストのガンバ大阪・サンフレッチェ広島戦で白星を積み重ねないと厳しくなるのは確かだ。
この日負傷したエースFWエリソンの離脱は気になるところだが、昨季19ゴールの山田新が今季は苦境に直面している中、どうやって点を取って勝ち切るのか。そこは長谷部茂利監督に託された重要命題と言っていい。
それでも、浦和戦の後半を見る限りだと、川崎の底力が少なからず感じられた。後半25分から家長昭博と山本悠樹が入ってきたことで、完全に中盤を制圧し、小気味よくショートパスをつなぎながら巧みに外を使って中を突くという”川崎スペシャル”が随所に出て、見る側も大いにワクワクさせられた。
後半41分の2点目も、一方的に押し込み続けた中、後半39分から登場した新世代の成長株・大関友翔が右サイドを駆け上がったファンウェルメスケルケン際に鋭いスルーパスを供給。背番号31が折り返した瞬間、ゴール前の瀬川祐輔はフリーになっていた。
「前半から細かいパスで相手を密集させていたからこそ、サイドがあれだけ浮いたと思いますし、90分通して取れた2点目だった。自分が入った時間帯を含めていい形ができたと思います」と今季急成長中の20歳のテクニシャンは手ごたえを口にした。