
4月20日、J1リーグ第11節が行われ、ファジアーノ岡山はホームで鹿島アントラーズに1−2の逆転負けを喫した。それでも18歳のMF佐藤龍之介のゴールには称賛の声が寄せられた。
2006年10月16日生まれの佐藤は、FC東京のアカデミー育ちの秀英MF。各年代別代表の常連で2023年3月にクラブの最年少出場記録を更新し、同年8月には16歳でプロ契約を交わした。将来を嘱望される中、今季は育成型期限付き移籍でJ1初昇格を果たした岡山に加わっている。
その佐藤がこの日、右ウイングバックでスタメン出場した。そして0−0で迎えた前半43分、中盤に右サイドからドリブルで持ち上がる。味方にボールを預けた後も足を止めずに走り続けると、こぼれ球をクリアしようとしたDF植田直通に一気に詰め寄り、ボールをかっさらった。
奪ったボールが自身の足元に収まったのは偶然だったかも知れないが、ここからが“見せどころ”だった。プレッシャーのかかるGKとの1対1の場面で、体の向きを変えてゴール右へシュートを打つ体勢を作ってから、冷静にGKの逆を取り、反対の左サイドネットへ流し込んだ。今季好セーブを続ける早川友基の牙城をいとも簡単に崩してみせた。