
初開催となった“中国ダービー”でファジアーノ岡山を勝利に導いた「ゴリ押し重戦車ルカオ」が大きな話題を集めた。
4月12日に行われたJ1リーグ第10節で、岡山は隣接県にある敵地・エディオンピースウイング広島でサンフレッチェ広島と対戦した。“J1史上初の中国ダービー”と銘打たれた一戦は、序盤から両チームが攻撃を仕掛け合う白熱の展開となった。そして0−0で迎えた後半11分だった。
岡山がDFラインから相手陣内へロングボールを送り込んだところに1トップでスタメン出場したルカオが走り込む。身長191cm、体重91kgの強靭な肉体を持つブラジル人FWは、ボールがワンバウンドしたところでスピードを上げ、広島のDF荒木隼人を弾き飛ばしながら体を入れ替えてマイボールにすると、さらに必死にボールを奪い返しにきたMF東俊希をショルダータックルで吹き飛ばす。そのこぼれ球に、交代出場したばかりの18歳MF佐藤龍之介がタイミング良く走り込み、右足シュートで冷静にゴールに流し込んだ。
広島の荒木と東の連携ミスがあったとは言え、その一瞬の隙を見逃さずに強靭なフィジカルでゴールのお膳立てをした助っ人FWに対して、DAZNの試合中継で実況を務めた江本一真アナウンサーは「ゴリ押し重戦車ルカオ!」と絶叫した。