
サッカー日本代表が、8大会連続となるワールドカップ本大会出場を決めた。今年初の活動となる3月シリーズで、第1戦のバーレーン戦を2-0で制し、世界最速での本大会行きを決めたが、5日後のサウジアラビア戦では0-0の引き分けに終わった。2026年の大会で優勝を目指す日本代表にとって、この2試合の意味することは何か? 今後、目標を達成するために必要なことを含め、サッカージャーナリストの大住良之と後藤健生が徹底的に語り合った!
■「これまで呼べなかった選手」を招集
――ワールドカップ本大会出場は決まりましたが、予選はまだ2試合残っています。6月のアウェイのオーストラリア戦とホームのインドネシア戦は、どう戦うべきでしょうか。
後藤「6月にはヨーロッパのシーズンは終了しているから、選手は呼びやすいですよね。日本の選手はいつも、5月の末には帰ってきて、自主トレみたいにして集まってトレーニングするじゃない。だから6月はケガや疲労があるにしても、いつものように強行軍で試合をするよりは良いコンディションで臨めると思う」
大住「森保一監督がこれをやるとは思えないけど、僕は全然違う考え方を持っている。6月は少なくとも、主力はほぼ全員休ませる。そうしないと、今年の夏から再来年の春まで、ずっと休めなくなるわけだよ。6月の試合は月の前半に終わるけど、その10日間ほどを休めるかどうかが、すごく大きいと思うんだよね。その分、今まで呼べなかった選手を呼ぶべき。さらに言えば、ヨーロッパの選手を呼べない7月の東アジアE-1選手権までセットにして考えて、呼ぶ選手を決めるべきだと思う。それによって底上げができるし、もしかしたら新星が出てくるかもしれない。勝つことは難しくなるかもしれないけど、藤田譲瑠チマと佐野海舟を中盤で組ませて、鈴木唯人をFWに入れたり…。もちろん、コンディションは問題ないという主力は何人か使ってもいいけど、休ませることは大事だと思う」