■もう一人の万能型FW、小川航基
と、これまでの日本代表なら、上田のワントップで決まり、ということになっただろう。ところが今は違う。
今回、森保監督はケガで2人の選手を招集できなかった。一人は2024年になって代表でのプレゼンスを上げたDF町田浩樹。そしてもう一人は「万能型」FW小川航基だった。
2024年9月に始まったワールドカップ・アジア最終(3次)予選で、上田は2ゴール。一方の小川は4ゴールを挙げている。もちろん、上田を先発させて相手が疲弊したところで交代出場で小川を入れていたことも考えなければいけない。それでも先発した2024年11月の中国戦で2得点ということは評価されていいだろう。
またエールディビジでは今シーズン22試合に出場して7ゴールを挙げるなど、自チームでもしっかり結果を出している。日本代表は9試合出場と上田の31試合出場に比べると経験は浅いが、上田を脅かす一番手だ。
もっとも、日本に上田と小川しかいないのなら、森保監督は考え込む必要がない。コンディションがいいほうを使えばいいのだ。ところが今の日本にはもっと多くの選択肢がある。
(取材・文/森雅史)