■シュートがことごとく「GK正面」に
【27分のサヴィオのミドルシュートの場面】
右ウイング(以降WG)の前田直輝にボールが渡る。前田がペナルティエリアに入ったときに、柏の選手が6人戻ってきている。柏が6人で浦和が3人の6対3である。バイタルエリアに入ってきたサヴィオにボールが渡されて、シュートを打つ。ボールはGKが弾いて得点にならなかった。サヴィオがシュート打った瞬間、柏は9人が守備についていた。浦和は3人のまま、変わらず。こうした場合は、浦和の選手も攻撃参加のために前線にもっと絡んできてもいい。
【30分の柏の得点シーン場面】
柏に完璧に崩されてしまっている。中盤でボールを持ったときに、右WBがワイドにフリーで張っている。浦和の前線の選手たちは相手にボールが渡っても、戻ろうとしないで歩いている。柏の中盤を潰さないとならないので、CBのボザがセンターラインを越えてプレスにくる。ボールが右に出されたので、ボザは全力で戻るのだが、柏の木下がニアに入ろうとしたので、マリウス・ホイブラーテンとボザが木下の動きに釣られてニアをケアしようと走る。柏のFW垣田裕暉が中盤で浦和の選手と接触して倒される。だが、右WBにボールが渡った瞬間に、立ち上がって全速力でペナルティエリアに向かう。浦和の松本泰志を追い越してクロスの到達地点に先に入る。クロスに頭で合わせて追加点を奪う。松本は、倒れていた垣田がまさか走ってくるとは思わなかったので、追い越されるまで走るスピードを上げていない。追い越されてから慌てて走り出したのだが、時すでに遅しだった。
前半で0-2となったので、後半の柏は無理に攻め込むことはしなかった。シュートを打つよりも、ボールを失ってカウンターを喰らわないように、攻撃には人数を前半よりもかけないで戦った。ゴールキーパーと1対1になった前田のシュートや、マテウス・サヴィオやチアゴ・サンタナの惜しいシュートがあった。しかし、柏はシューターの前に2人の選手を立たせてシュートコースを限定してきた。だから、浦和のシュートがことごとくGKの正面をついていたのである。
浦和には、決定的な得点シーンがないわけではない。何度かチャンスはあるのだが、決定機を逸してしまった。その機会を失わないためには、相手に先制点を与えないことだ。そのためにも、守りを重視したメンバーと守備意識の高い戦い方が必要である。ただ、今の浦和は、一部の識者が言うような「ハイプレス」の戦術などを採用してはいないことだけは確かだ。