
2024年シーズンまでの8年間にわたって川崎フロンターレで分析コーチを務めた二階堂悠氏。チームの7冠に貢献した二階堂氏は現在、次なる挑戦を前にしているが、フリーの立場で2025年J1リーグ第3節の清水エスパルスとサンフレッチェ広島の試合について語った。
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J1リーグ第3節で、2連勝同士で激突したのがこのカード。J1優勝候補の一角を占める広島と、J1復帰を果たした清水との試合である。
この試合の結果は1-1。清水は前半12分に仕掛けた波状攻撃からオウンゴールを奪い取ったものの、後半20分に塩谷司がコーナーキックの流れから同点弾を奪って見せた。
「この試合は、結果がどっちに転んでもおかしくない展開でした。清水は前半に積極的に行って、それが波状攻撃となって先制点を奪いましたが、本当は良い時間帯にもう1点欲しかった。そこで追加点を取れるかどうかが、J1で戦っていくうえでポイントとなるはず。攻撃面では背後と深い位置、ニアゾーンを意識的に使うなどしてましたし、それで広島の一発のカウンターを発動させないなど、狙いを体現できたいただけにもったいなかったですね。
一方で広島は1失点したものの、悪い流れであってもそこで崩れなかった。そして後半にしっかりと自分たちの強みを出せるようにしました。それによってチャンスを作ってコーナーキックを獲得し、その流れからゴールを取っています。広島としては悪いなりにも耐えたうえで自分たちの時間を取り戻したし、清水は前半の流れのまま勝ち切りたかったですよね」