■「頭で合わせた!」ゾーンディフェンスの弱点
【29分のサヴィオのフリーキックの場面】
サヴィオの速くて正確なキックに、チアゴ・サンタナが頭で合わせる。GK前川がボールを弾き出す。神戸はゴール前にほぼ全員が戻ってきている。ゾーンで守る神戸の弱点は、人と人の間に飛び込まれて、その間にボールが落ちてきているので、守っていて相手と競り合うことが難しい。サヴィオのキックの質がとてもよく、前川のスーパーセーブで神戸は救われた。
【47分のセットプレーの場面】
浦和の守備はゾーンである。ニアサイドに人をかけてファーサイドは松本を置いて、GK西川が前に出てケアするような配置になっている。一見、マンツーマンとゾーンの併用に見えるが、神戸の選手があえてゾーンで立っている浦和の選手の近くに立っているだけで、マンツーマンにはなっていなかった。
続く後編(2)では、後半のいくつかの場面をピックアップして分析しよう。