
■開幕戦10試合のう7試合は前半無得点の理由
【2月15日 14時3分キックオフ 鳥栖 0ー1 ベガルタ仙台 駅前不動産スタジアムサガン】
貴重な勝点3を、敵地でもぎ取った。
J2リーグ開幕節が2月15、16日に開催され、15日、ベガルタ仙台はアウェイでサガン鳥栖と対戦した。昨シーズン6位でプレーオフ決勝進出の仙台は、就任2年目の森山佳郎監督のもとでJ1昇格を明確なターゲットとする、一方の鳥栖も、1年でのJ1復帰を目ざす。
この試合の最初のポイントは、試合の入りにあっただろう。
開幕節には独特の緊張感がある。どちらのチームも勝ちたい気持ちを抱くが、同じくらいに負けたくない、先制されたくない、との思いに駆られる。大胆さではなく慎重さが先行しがちだ。
開幕節の10試合のうち、実に7試合は前半を0対0で折り返している。昨シーズン4位のモンテディオ山形とJ3から昇格してきた大宮アルディージャの対戦や、J1から降格した北海道コンサドーレ札幌と昨シーズン16位の大分トリニータの対戦でも、前半は得点が生まれていない。互いに精神的な固さがあり、力関係がすぐにスコアに表われにくいのだ。
お互いに情報が少ないことも、慎重さを助長する。
仙台が対戦した鳥栖は、J2降格に伴って主力選手が大量にチームを離れた。この日のスタメンのうち、実に8人が新加入選手である。監督も交代している。仙台からすれば、相手がどういう狙いを持っているのかを、事前に読みにくいところがある。キックオフからアクセルを踏み込むよりも、相手の出かたを伺いながらゲームを進めていくほうが現実的なのである。
仙台も鳥栖も、チャンスがなかったわけではない。得点機を迎えたが、スコアは刻めなかった。前半を0対0で折り返している。