■仙台の新加入FW宮崎鴻が存在感を放つ
仙台は森山体制2年目で、スタメンのうち8人は昨シーズンからプレーしている。システムも4-4-2の継続だ。チーム刷新の鳥栖とは対照的である。
それでも、宮崎鴻と荒木駿太の2トップは新加入だ。ふたりのコンビネーションや2トップとサイドハーフの関係性などは、実戦を通して高めていかなければならない。プレシーズンマッチでスムーズな連携を見せてきたとしても、それがそのまま発揮されるとは限らないのが実戦というものだ。
この試合は4-4-2のミラ―ゲームだった。マッチアップがはっきりしており、前からプレッシャーを受けると、パスの出しどころを見つけにくくなる。不用意にボールを失うリスク回避も含めて、前線へ当てるボールが増えるような展開だ。ここに、この試合のふたつ目のポイントがあった。
前線へロングボールが供給される展開で、仙台のFW宮崎が特徴を発揮した。栃木SCから新加入の背番号99は、184センチ、82キロのサイズを持つ。重量感のあるFWだ。ラフなボールでも相手DFと競り合い、収めることができる。コンビネーションの構築段階ということを考えても、最前線でバトルできる宮崎の起用はこの試合にふさわしかったと言える。