
2月8日のヴィッセル神戸戦を皮切りに、12日のACL2・ナムディン戦(ファーストレグ)、そして16日のJ1開幕・町田セルビア戦といきなりの過密日程を3連勝したサンフレッチェ広島。ジャーメイン良や田中聡、菅大輝、中村草太といった新戦力も着実に適応し、チームに厚みが生まれている。さすがは「J1優勝候補筆頭」と言われるだけの強さと安定感を示している。昨季からリーグ3試合で負けている町田の昌子源も「常勝軍団」という表現をしていたほどだ。
それだけ強いチームに何か一抹の不安要素があるとすれば、ミヒャエル・スキッベ監督によく見られるスタメン固定の弊害だろう。
上記の3連戦を見ても、AFC・U-20アジアカップ(中国)参戦のためにチームを離れた中島洋太朗のところに川辺駿を入れた以外は同じメンバーで戦っていた。
「試合をやるごとにどんどん体が重くなってきて、前半はあまり動けなくなったと感じました」とジャーメインも町田戦後に語っていたが、そう感じたのは彼だけではないだろう。この日前半の広島が停滞したのは、明らかにコンディションの問題だった。
「前半はしっかりサッカーをするところが足りなかった。ハーフタイムに修正し、ゲームコントロールをして、町田がボールを持った時に圧をかけられた」と指揮官は戦術的な修正がうまくいったと感じているようだが、同じ陣容で戦い続けることにはリスクも少なくない。それを再認識するいい機会になったのも確かだろう。