【長谷部・川崎をけん引する両サイド。浦項戦で見せたもの、さらに見せるものとは(1)】本職ではない伊藤達哉&佐々木旭の右サイドから生まれた先制点。伊藤の「模索」がアシストにつながるの画像
川崎フロンターレの右サイドは伊藤達哉と佐々木旭の組み合わせだった 撮影:中地拓也
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 川崎フロンターレ長谷部茂利監督がピースサインをくれたのは、強い安堵があったからだろう。ACLE第7節の浦項スティーラース戦後、ロッカールームに引き上げる選手を見送りながら笑顔でこちらに向いてくれた。

 それもそのはず、短いオフシーズンでのチーム作りを強いられたが、その重要な初戦で難敵を4-0で撃破したのだ。前任者への周囲からの信頼感が強いチームゆえのプレッシャーもあった中で、まずは“見せるべきもの”を見せたことは大きかった。
 その長谷部フロンターレは鬼木フロンターレとは大きく異なるチームになった。詳しくは書かないが、守備の追い込み方や相手ボール保持時の形は新たなものを導入しており、ネガティブトランジションで意思を共有するための多くの練習もこなしている。
 多くの部分で昨季と違いを見せる中でまず注目したいのが、両サイドの組み合わせだ。右では伊藤達哉と佐々木旭の、左ではマルシーニョと三浦颯太の並びが採用された。左は昨年も主力だった2人が継続となったが、右は本職ではない2人が並ぶ形に。佐々木は昨年、4バックのすべてのポジションで出場しているが、その本人の言葉によれば、右サイドバックでの出場は4試合。左サイドでは継続の要素を入れつつも、右は長谷部色を出した構成と言えよう。

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