J1の川崎フロンターレが1月24日、キャンプ地でトレーニングマッチを行った。その際に実現した対戦チームとの間の実の兄弟2ショットに、ファンがざわめいている。
川崎にとっての2025年シーズンは、相当に胸をドキドキさせて迎えるものになるだろう。2017年以降、4度のリーグ制覇を果たしていたが、昨季は2年連続の8位フィニッシュにとどまった。
成績が上向くかの不安もある一方、ポジティブな胸騒ぎもある。アビスパ福岡で指揮官就任1年目にJ2突破を果たし、4年に1度昇格を果たしては1年でJ2降格という「負のサイクル」を打ち破り、2023年にはクラブ初タイトルとなるルヴァンカップ優勝へと導いた長谷部茂利監督の手腕に、新たなるフロンターレが生まれることが期待されている。
その新生・川崎は現在、沖縄県でキャンプに入っている。1月24日にはJ3のヴァンラーレ八戸と練習試合を行い、3-3で引き分けていた。
この試合では、昨季加入しながらリーグ戦でわずか2試合合計22分間の出場にとどまったパトリッキ・ヴェロンがゴールを決めるなどのトピックがあった。一方で、同じ日に沖縄国際大学ともトレーニングマッチを行っており、2試合における選手の振り分けや配置、そもそもゲームの狙いなども考え合わせれば、簡単に成果を論じることはできない。
だが、間違いなくファンに笑顔を届ける要素がある。「2人の脇坂」が顔を合わせたのだ。
兄はもちろん、川崎で背番号14をまとう脇坂泰斗。今季も期待を担うMFだ。
そしてもうひとりの「脇坂」が、八戸所属の脇坂崚平だ。兄である泰斗と同じくプロの道を志し、2022年からY.S.C.C.横浜でJ3を戦ってきた。チームは残念ながらJFLへと降格したが、峻平自身は八戸へ移籍。今季もJリーグの舞台で戦い続ける。