アメリカ大統領に返り咲いたドナルド・トランプ氏は、就任前から世界中を驚かせる発言を繰り返してきた。そのひとつが「グリーンランドを購入する意思がある」という発言だ。そのグリーンランドでは、サッカー協会が気になる動きを見せている。サッカージャーナリストの大住良之が、その「決断」が世界に及ぼす影響について指摘した!
■正式な「加盟申請書」を提出
「グリーンランド」が北中米カリブ海サッカー連盟(CONCACAF)に加盟!?
グリーンランド・サッカー協会(KAK)は、昨年5月13日にCONCACAFに正式な加盟申請書を提出した。グリーンランド・サッカー協会のケネス・クライスト会長が最近、語ったところによれば、CONCACAFのフィリップ・モッジオ事務総長が、連盟本部があるマイアミ(アメリカ)に2月27日に来るよう伝えてきたという。
さまざまな課題があり、簡単に加盟が認められるとは思われない。承認までに2~3年を要するという見方もある。しかし、認められればCONCACAFにとって42番目の加盟協会(国)となる。「グリーンランド代表」は、今年後半にCONCACAF加盟協会の代表チームとの3試合を計画しているという。
グリーンランドは大西洋の最北部を占める巨大な「島」である。世界最大の島であり、面積は約217万平方キロ。日本の5.7倍もの広さを持っている。しかし、その大半が北極圏にあり、広大な土地の8割以上が「氷床」、すなわち降り積もった雪が固まってできた氷で覆われている。氷の厚さは、海岸近くで1500メートル、内陸部では3000メートルにも及ぶと言われている。